アメリカ ボストン郊外ニーダムという町に

ヴァイタニードルと言う針を作る会社があります。

 

全従業員40人のうち半数が74歳以上

最高齢は85歳で働き始めた元ウェイトレスのローザ

定年の制度がない

一度もレイオフをしたことがない

しかも経営がしっかりしていて利益も出して成長しているとのこと。

 

同じ町で育った人同志で「小さな町の感覚」を共有できている。

面白いのは実の家族においては疎外されていると感じている人も少なくないという。

実の家庭よりほっとする居場所を会社に提供してもらっていると皆が感じている

ようです。

 

女性従業員が何人かいると家庭的な雰囲気が醸成されます。

実の家庭では一人暮らしで週末だけ息子夫婦が来る。そんな高齢者にとって

家庭的な雰囲気には週末だけでなく、毎日ひたれるほうがいいに決まっています。

そういう場所があってこそ「心の筋肉」を衰えさせずに過ごせるのだと思います。

最低賃金しかもらえないが会社の雰囲気が非常にここちよい。

関節炎 糖尿病 皆同じような故障をかかえています。

最近物忘れが多いがこれくらいはふつうだろうか

みんなに聞いてみよう。

居眠りをしている人がいてもお互い様

自分も居眠りするかもしれないから放っといてあげよう。

 

引退してロッキングチェアに座るのはいやだ。

誰かにとって重要な存在であり続けたい。

しかし生計を立てるために四苦八苦するのはもう嫌だ。

 

ある従業員は勤務ができなくなって退職し数日後

に亡くなったといいます。

最後まで人と社会と関わらせてもらえる「居場所」

それこそが国の宝だと思います。――