神奈川県のある高校で校内暴力が吹き荒れていた。生徒が先生を取り囲んで土下座させるところまで事態がエスカレートした。学校は保護者への体面上、校内に警察を入れることはできなかった。そこで秘密作戦が行われた。
警視庁の屈強の警察官数名が、私服に覆面、さらに指紋を残さないように手袋をして、校内に潜入した。そして不良たちを力でねじふせた。以後、校内暴力はぴたりと止んだという。「誰だ。お前らは!」という問いに対しては-月光仮面だ-と答え、去っていった。
実話である。表向き、体罰は許されない、警察も来ない-だけど図に乗るとどこからか、月光仮面がくるんだよなあ、というのが抑止力になった。
公には、暴力や体罰はあってはならない、としていても、緊急避難的な時にはみえない形で抑止力を使える、というダブルスタンダードポリシーはあっていいと思う。米国では戦時大統領制といって、本土が攻撃を受けた場合には、民主主義的な手続きはいったん停止して、大統領への権力の集中、独裁を認めている。
冷徹に世の中をみれば、不満のはけ口を求めている人はたくさんいる。そして、お金を使わずにうっぷんをはらすには、いじめ、暴力、かげ口など陰湿な手段しかないだろう。
人が3人寄れば2人が結託して、一人の少数者を隷属化する過ちは無数に存在する。3人よれば文殊の知恵-とはならない事が多い。
国と国との関係でも同じだろう。悪がのさばっている社会では、善良な人もまっすぐ生きていく気持ちを失ってしまう。時々は、月光仮面とか鞍馬天狗が現れて胸のすくような活躍をみせてほしい、と思う。
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